ブラックスワン感想~完璧を求めた主人公~
前に一度観たことがありましたが、今思い返してみると、1回目の記憶はただ「怖い映画!」という印象しか残っておらず・・・
改めてもう一度観てみました!
観ている内に段々『何が真実なのか?』分からなくなってきます。
あらすじ
ニューヨーク・シティ・バレエ団に所属するバレリーナ、ニナ(ナタリー・ポートマン)は、踊りは完ぺきで優等生のような女性。芸術監督のトーマス(ヴァンサン・カッセル)は、花形のベス(ウィノナ・ライダー)を降板させ、新しい振り付けで新シーズンの「白鳥の湖」公演を行うことを決定する。そしてニナが次のプリマ・バレリーナに抜てきされるが、気品あふれる白鳥は心配ないものの、狡猾(こうかつ)で官能的な黒鳥を演じることに不安があり……。
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物語は最初から最後までどこか暗い雰囲気
予告編からもどことなく伝わってくるかもしれませんが、世界観が全体的に終始薄暗いイメージです。
常に不安で自分と戦っているニナの心の中を表しているように感じます。
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純粋で、真面目なバレリーナのニナ
基本的にニナは良い子なんです!とても!
・バレエ一筋!
・誰よりも努力家!
・お母さん思いの優しい子!
・品のあるバレエの美しさとしては実力No.1!
と十分魅力的な子なのですが・・・どうしても自分に自信が持てないんですね・・・。
プリマ(主役)になれば自信を持てるのかというと、またそれも違っていて、常に色んな重圧を感じている子です。
バレエ以外に他の世界もあったら違っていたんだろうけど、毎日バレエと家の往復。
となると、ニナの生きがいはバレエでの成功のみ!となってしまうのも仕方ないですよね。
(そうさせてしまったのは・・・映画を観てからのお楽しみで!!)
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ニナの優しさにつけ込む登場人物達
ニナが純粋すぎるから、余計に周りの人達がどす黒い人達に感じます!笑
色んな人の誘惑やらに惑わされそうになったり・・・誰かの欲望の渦に巻き込まれていってしまいます。
トマとかもうね!ニナこんな男に惑わされちゃダメだよーー!!!
って思うんだけど、やっぱりニナの世界はバレエが全て、「白鳥の湖」を演じきることが自分にとって最高の幸せ!
と思い込んでしまってるから、どんなにくそ野郎でも←
いつまでも素敵な先生!男性!に見えてしまうんですね。
恋は盲目!
でもニナの場合は恋とはまた違う感情かな。
昔からずっと憧れの先生で、認められたいっていう思いのが強いんだろうなと感じました。
トマにだけでなく、ニナの根本には「皆から認められたい」っていう思いがとても強い子なんだと思います。
そんな純粋なニナを巡って色んな人達の欲望が渦巻いているのがふつふつと!ふつふつと!画面から伝わってきます・・・。
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最後に分かる真実
・・・伏線はそういうことだったのね・・・
映画の最中には「ん??」と思う場面が多々出てきます。
冒頭でも言いましたが、後半に近づくにつれ段々「あれ?真実はいったいどれなんだ・・・?」
といったように分からなくなっていきます。
基本的に物語はニナの視点で進められていくので、ニナの考えだったりも映像には映し出されます。
そうしていく内に、ニナと同じく観ている側も「あれ?あれ?」と混乱していきます!
でも物語は進みます!!
ニナはプリマとして完璧だったと思います。
結末も私的には
「ああ・・・そういうことなのね!ニナはやっぱりどこまでも完璧を求めたんだな・・・!これは誰にも真似出来ない。本当の完璧だ。すごい。」と思いました!
ぜひ観てみてください!